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日本政府は,褒章条例に基づいて,毎年春と秋に褒章を授与しています.この褒章のうち,「藍綬褒章は公衆の利益を興した方又は公同の事務に尽力した方」(内閣府 日本の勲章・褒章による)に授与されます.
このたび,藍綬褒章を,当会の委員会でご活躍いただいている早稲田大学の筧 捷彦 氏が受章されました.

筧 捷彦 氏
受章者の声
思えば,あっという間に長い時間が流れていきました.卒論で学生実習用のFortranコンパイラ・インタプリタを作ることになったとき,Fortranそのものを使ったこともなかったので「Fortranを勉強するにはどうすればいいのですか」との質問に助手の方が与えてくれたのが,森口繁一著「Fortran入門」と,できたばかりのJIS Fortran 3000, 5000, 7000の規格票でした.さらに,JIS ALGOL 3000〜7000の規格票群も一緒に渡されました.そこには“もしも節”(if clause)などといった用語が使われていたのを覚えています.そうしたこともあって,間もなくALGOLの改訂作業のメンバに加わりましたが,それが私の標準化歴の第一歩でした.その後は,Pascal,Adaの二つの言語のJIS原案作成には直接あたったものの,もっぱら規格調整委員会の仕事にあたってきました.規格調整委員会に声をかけてくださったのが西村恕彦さんです.その西村さんが藍綬褒章を受章されたときの晴れがましい思いは今も忘れることができません.まさか自分にも褒章がいただけるなどとは思ってもいませんでしたし,いただいた今もなお,西村さんの果たされたことの半分もできていないのにと,気恥ずかしく感じています.なにより,標準化に力を注いでこられた多くの方々が周りにいらしたからこそいただけた褒章だと思います.また,山本先生とそろっての受章は,情報規格調査会の活動が一段と社会で認められたということの証しでもあると思い,情報規格調査会の一員としてうれしく思っております.
主な受章理由
- 工業標準化に関する功績
昭和49年11月に日本工業標準調査会専門委員に任命され,昭和63年には日本工業標準調査会臨時委員に任命されて以来,情報処理用語,JTC 1技術(情報技術),ALGOL,規格調整の各委員会委員として,情報処理用語,プログラム言語,記憶媒体,開放型システム間相互接続,情報交換用符号などの多数の日本工業規格の制定・改正に貢献した.特に,情報処理用語,プログラム言語,開放型システム間相互接続,及びローカルエリアネットワーク関係のJIS制定にあたっては,膨大な量のJIS原案を規格調整面から殆どすべて審査し,JISの適時な制定に寄与した.
平成11年から現在までの間に,情報処理関連のJIS原案作成委員会に参加し,多くのJIS原案の制定,改正に多大な貢献をしている.
- 国際規格化に関する功績
昭和55年に社団法人情報処理学会情報規格調査会のISO/TC97(現在JTC 1)/SC 5(プログラミング言語)/Pascal WGに委員として参加してから,SC5/Ada WGに委員として参加し,SC 5がSC 22(プログラム言語,その環境及びシステムソフトウェアインタフェース)に移行後も同WGに継続して参加し,昭和60年からはSC 22専門委員会に委員として参加,昭和63年からは委員長に就任し,プログラム言語分野の規格整備等に尽力した.SC 22,SC 22/言語共通の国際会議にも日本代表団の団長として出席して,国際規格整備にも尽力してきた.
- 学会,協会関係の功績
平成8年から社団法人情報処理学会情報規格調査会の技術委員会委員,SC 22専門委員会委員長などを歴任し,プログラム言語及びソフトウェアインタフェースの国際標準化活動に大きく貢献した.その功績により,同調査会より平成14年には標準化功績賞を受賞した.
- 栄誉
・ 工業標準化の功績による経済産業大臣表彰(平成7年)
・ 情報処理学会情報規格調査会標準化功績賞(平成14年)
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