| 1. 開催場所: チューリッヒ(スイス)
2. 開催期間: 2000 06-19/21
3. 参加国数/出席者数: 13ヵ国/27名
議長(Scott Jameson,米)
幹事(Lisa Rajchel,米)
ITTF(Keith Brannon)
加(2),デンマーク(1),仏(3),独(1),アイルランド(1),伊(1),日(3:棟上 昭男(東京工科大),成田 博和(富士通),斎藤輝(日本アイ・ビー・エム),オランダ(1),ノルウェー(1),スウェーデン(1),スイス/ECMA(1),英(3),米(5)
4. 議事内容
4.1 背景
本年2月22日〜24日のオスロ会議に続く2回目のStrategic Planning会議で,焦点はフォーラム・コンソーシアムに対抗してJTC
1のIT標準開発組織としての求心力・競争力を取り戻すために,私企業,コンソーシアムなどに直接参加の道を開くかどうかということであった.この改革案はほぼ1年前に米国とスイスにより提案されたものであるが,ソウル総会,オスロ会議を経て賛否の溝が深まり,その処断が注目されていたところである.今回,新たに英国が米国案支持に回った上,開放・非開放は本来SC毎の選択肢であるべきであるという論点が浮上し,結果としてパイロットを試行してみようというところまで合意が進んだ.
4.2 審議経過
日本は,数字的にいろいろ調べてみると隆盛・衰退はSC毎に異なるので,一括りにJTC 1の消長を論ずるのではなくSC毎に分析・対策が必要だ,とする寄書を提出していたので,議事進行次第を関心をもって見守ったが,議長は「JTC
1の活性度・趨勢を表す統計的数字が色々あるが,それらの解釈は人によって異なるので,それに多くの時間を割くのは好ましくない」と統括して,議論を専ら直接参加の可否に集中する方向に導いた.なお,FDIS
やPAS投票が安易な賛成で容易に通過している事態を改善するために日本がN 5926で提案していた方式,すなわち投票に市場適合性を問う質問を追加してそれに対する肯定回答をカウントする方式と,NP投票はたとえQ3(積極的参加)に対するYES回答国が1国でも,市場適合性を問う質問が閾値を超えればパスにすべしという,ソウル総会で一旦立ち消えになった2つの提案を強引に決議に組み込むところまで持ち込んだが,ISO運営・管理の基本方針を否定する事柄であるということで最終日決議裁決で支持する国がなく,ドロップとなった.
4.3 主要決議
決議1: JTC 1標準開発への参加について
JTC 1標準開発にNB(国代表)のみでなく私企業,コンソーシアムなどの参加を認める「新参加モード」の試行実施の可否を問う60日投票を行う.試行の実施はISOとIECの承認が得られることが条件である.具体的な施行方法骨子は以下の通り.
@ 「新参加モード」の選択はSC毎のオプションであり,試行を実施したいSCはJTC 1の許可を求める.JTC 1はSCの要求を許可するかどうかの郵便投票を行う.応募締め切りは2002年JTC
1総会直前とする.
A 参加を希望する私企業,コンソーシアムなどはJTC 1に申し出る.具体的な受け入れプロセス,ルールなどは本試行プログラムが開始されるまでにJTC
1が別途定める.
B メンバーシップ・フィーを徴収するが,一定導入期間に限って無料とすることができる.
NBとリエゾン機関は無料.
C SC/WGの作業において投票が必要となった場合は,FCDまでの案件について1参加ボディ・1票の割り当てで行う.具体的な参加ボディの投票ルールについては別途定める.
D 2002年のPlenaryで試行結果の評価を行う.実施SCや参加ボディのフィードバック次第で本施行の許可をISO/IECに求める.
決議2: JTC 1の新しい組織構造について
Timelyな標準開発のためにJTC 1を「管理グループ(EG)」と「技術グループ(TG)」の2層構造とする.夫々の役割は以下の通り.
EG:参加はNBのみ(ほぼ現在のJTC 1と同じ)
−全般的なJTC 1の技術プログラムの管理
−TGの創設・解散,作業進捗管理
−DIS/FDISおよび政策・管理事項の承認
−ISO/IECの他グループとのリエゾン関係確立
TG:参加はNBとリエゾン組織の他,「新参加モード」で参加する私企業,コンソ−シアムなど
− 技術プログラムの管理
− プロジェクトの新設・承認
− FCDレベルまでの文書の承認
− 他のTGとのリエゾン関係確立
− 年次報告書の提出
TGをどう組織化するかはTGに一任されるが,1SCが1TGへ,あるいは現在のTechnical Directionを構成している複数のSCが1TGに移行する事が考えられる.
5. 今後の予定
2000-11 トロムソ(ノルウェー)
(JTC 1総会のBreakdownセッションで審議予定)
6. 所感
民間企業などの直接参加はあまり効果がないであろうという見方もあるが,やってみない事にはわからないので,今回の決議は妥当なものだと思う.JTC
1の投票が通った場合は,ISOのTMB,理事会も前向きに対処することを期待したい.
|