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最終更新日 2007-07-23
オフィス文書のためのオープンな文書形式(OpenDocument) v1.0 JIS原案作成委員会
委員長 村田 真(国際大学)

1. 経緯

 ODF(Open Document Format)V1.0は,オフィス電子文書の交換のための規格である.ODFは,OASISからPAS手続きによって提案され,JTC 1での投票によって満場一致で承認されてISO/IEC 26300:2006となった.この投票の際に,国内でのJIS化を行うことが国内SC 34委員会によって推奨された.これを受けて, ODFのJIS原案作成を,平成18年度JIS原案作成公募制度に従って財団法人日本規格協会規格開発部に応募した.この応募は承認され,オフィス文書のためのオープンな文書形式(OpenDocument)V1.0を制定する第3種委員会が発足した.

2. 作業内容

 本委員会の活動は,会議と電話会議によって行った.翻訳作業は,機械翻訳を利用した.

2.1会議

 会議を2006年9月8日(金),10月3日(火) ,11月7日(火),12月25日(月),2007年1月10日(水), 2月6日(火),3月30日(金),4月27日(金)の8回にわたって開催した.そのほかに,電話会議を2007年3月7日と4月17日の2回にわたって行った.電話会議の経費については日本IBM(株)が負担した.

 電話会議は通常の会議と比べて劣る点がないわけではないが,物理的に集まる必要がないという利点は大きい.本委員会においても,電話会議によって翻訳作業を大いに進めることができた.

2.2 機械翻訳

 OASISのODF仕様書は,ODF自体で書かれたODF文書である.このODF文書から,本文だけを残し,翻訳不要なスキーマなどを削除した.その後に本文を機械翻訳にかけて下訳とした.各委員はこの下訳を修正することによってJIS原案を作成している.

 機械翻訳にかけるためには,ODF規格書専用のユーザ辞書を作成する必要がある.本委員会では,ODF規格書から,何度も出現する用語をプログラムによって抜き出し,審議によって訳語を決定した.この作業については,機械翻訳を使うかどうかにかかわらず有益であったと考えている(委員長個人意見).

 機械翻訳を用いたことについての委員の評価はさまざまである.作業にはそれほど貢献していないという意見もある一方,機械翻訳は大いに役立っているという意見もある.

2.3 OASIS ODF Technical Committee及びSC 34へのフィードバック

 翻訳の間に,ISO/IEC 26300及びOASISのODF 1.0の欠陥をいくつも発見し,OASIS ODF Technical Committeeに報告している.報告が一通り終わった段階でDefect Reportを国際SC 34にSC 34専門委員会から提出する予定である.

2.4 OOXMLとの関係

 ODFが満場一致でISO/IEC規格として成立した後に,EcmaからOffice Open XMLがISO/IEC JTC 1へfast-trackによって提案された.Office Open XMLも,オフィス電子文書を扱うための規格である.

 Office Open XMLがISO/IEC規格として成立するかどうかは不明であるが,成立した場合に日本としてどう対処するかを検討する必要がある.

3. その他

 現在は,テキストの翻訳を行っている段階であるが,今後は図・スキーマ・表も含めたJIS原案をWord文書としてJISテンプレートに従って作成しなければならない.ISO/IEC 26300が700ページを越える長文の仕様であることもあり,作業は難航することが予想される.一方,図・スキーマ・表などを元々のOASISのODF仕様書から転用すれば,作業負担を軽減できる可能性がある.


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