2011年度 標準化功績賞・貢献賞

2011年度の標準化功績賞および標準化貢献賞の授賞式は2011年7月11日に開催された第26回規格総会で行われました。

標準化功績賞

日本アイ・ビー・エム株式会社 木戸 彰夫 氏

木戸氏は,2006年から2010年までの5年にわたり規格役員を務められ,技術担当として技術委員会の運営に関与され,また,広報委員長として情報規格調査会の活動の普及啓発に尽力されました.さらに,JTC 1の専門業務用指針を議論するSWG-Directivesには早期から参加し,JTC 1 Supplementへの移行に積極的に参画しISO/IECとの整合化にも大きな業績をあげられました.また SC 22(Programming languages, their Environments and System Software Interfaces)等の言語関係の活動でもオープンソースの国際標準への道を開くなど多くの功績をあげられました.

日立製作所株式会社 寳木 和夫 氏

寳木氏は 1986年から現在までの25年の長きにわたり,SC 27(IT Security techniques)の前身のSC 20(Data Cryptographic Techniques)の頃から情報セキュリティ分野の標準化活動に貢献されてきました.また,2003年4月からはSC 27専門委員会(セキュリティ技術)委員長を務められ,国内委員会のとりまとめと日本代表団長として国際対応に多大な貢献をされてきました.さらに,2009年6月からはSC 27/WG 5小委員会(アイデンティティ管理とプライバシー技術)の主査を兼任され,プライバシーの分野での日本の対応や寄書作成に大いに貢献されてきました.

元 ソニー株式会社 向井 幹雄 氏

向井氏は,2002年から9年にわたりSC 37専門委員会(バイオメトリクス)幹事を務め,バイオメトリックスの標準化活動に貢献しました.また,2003年からはSC 6専門委員会(通信とシステム間の情報交換)へも委員として参加され,NFC(Near Field Communication)シリーズ規格の標準化活動において活躍されました.さらに,国際の場においてはSC 6(Telecommunications and information exchange between systems)とSC 17(Cards and personal identification)のハーモナイゼーションを推進するため,SC 6/WG 1(Physical and data link layers)のコンビーナを務められ,その推進にあたり大きな貢献をされました.

標準化貢献賞

日本アイ・ビー・エム(株) 岡崎 靖子 氏

岡崎氏は,1998年から現在に至るまでSC 7/WG10小委員会(プロセス評価)の委員,2002年からは同委員会の幹事を務められ,その間ISO/IEC TR 15504-7(Process assessment -- Part 7: Assessment of organizational maturity)のプロジェクトエディタ,ISO/IEC 15504シリーズをISO/IEC 33000シリーズに再編成するための国際スタディグループへの参加およびシリーズ全体の概念と用語を定義するISO/IEC 33001(Process assessment - Concepts and terminology)のプロジェクトエディタも兼任され,プロセスアセスメントの規格化・普及に多大な貢献をされました.また,SC 7/WG 10およびWG 20小委員会(ソフトウェア及びシステム知識体系とプロフェッショナル形成)の委員として,ソフトウェア及びシステム知識体系の標準化にもご尽力頂きました.

日本電信電話(株) 梶原 清彦 氏

梶原氏は,1998年から現在までの13年の長きにわたり,SC 7/WG 19小委員会(ITシステムの仕様化技術)の委員幹事を経て主査としてソフトウェア仕様化技術等の標準化活動に尽力されました.また,2009年に新設された.SC 7/WG 4小委員会(ツールとCASE環境)では幹事として活躍されております.この間CASEデータ交換形式の1つの規格をプロジェクトエディタとして完成されました.また,2001年の名古屋,2010年の新潟でのSC 7総会およびWGs会議の事務局を務められました.

富士通(株) 木村 修 氏

木村氏は,1997年から現在までの14年の長きにわたり,SC 25/WG 4小委員会(計算機システム及び周辺機器間の相互接続)委員として活躍されました.近年注目されているインターネットクラウドやデータセンタ環境の実現に不可欠なSCSI(Small Computer System Interface)やAT/ATAPI(AT Attachment)等のストレージ系インターフェース規格の審議においてストレージ技術の専門家として,これまで100件以上もの規格文書に対し的確な回答修正提案をするなどSC 25(Interconnection of information technology equipment)の標準化活動に多大な貢献をされてきました.

(株)富士通研究所 新崎 卓 氏

新崎氏は,2003年から現在までSC 37専門委員会(バイオメトリクス)委員,SC 37/WG 3小委員会幹事および主査として,バイオメトリックデータ相互交換フォーマットの標準化活動において国内外で多大な貢献をされました.特に2006年からは主査として様々な技術範囲の国内意見の調整に献身的に努力されるとともに積極的な提案活動を通じ,規格開発の推進及び日本の地位向上に努められました.また,「指紋スケルトンフォーマット規格および適合性規格」(ISO/IEC 19794-8 29109-8)の開発においてプロジェクトエディタに就任され国際委員会での日本のプレゼンス向上に大きな功績を残されました.

一般財団法人日本情報経済社会推進協会 竹田 栄作 氏

竹田氏は,2003年から現在までSC 27/WG 1小委員会委員として情報セキュリティマネジメントシステムの標準化活動において大きく貢献されました.特にISMS認証機関への要求規格であるISO/IEC 27006(Security techniques -- Requirements for bodies providing audit and certification of information security management systems)の策定においては,その立ち上げから参画し大部分の寄書を策定し,改訂にあたってはコプロジェクトエディタの役割を担当し,原案の策定を行いDISからのスタートを実現されました.さらに,現在策定中のISMS監査の指針ISO/IEC 27007(Security techniques -- Guidelines for information security management systems auditing)に関してはラポータとして立ち上げから参加し,原案の本文およびAnnexの大部分について策定を行い国際規格開発に貢献されました.

NTTアドバンステクノロジ(株) 戸部 美春 氏

戸部氏は,1991年以降SC21/WG 4(OSI管理)およびWG 8小委員会(OSI上位層)とSC 6ディレクトリSGの幹事として,2010年からはSC 6/WG 8小委員会の主査として約20年の長きにわたりディレクトリ及びASN1(抽象構文記法1)に関する標準化活動に尽力されました.その間ISO/IEC 9594(Open Systems Interconnection -- The Directory)シリーズ(ITU-T勧告X.500シリーズ)ディレクトリ機能拡張のための5回の標準改定やISO/IEC 8824(Abstract Syntax Notation One (ASN.1))および8825(ASN.1 encoding rules)シリーズ(ITU-T勧告X.690シリーズ)ASN1機能拡張のための5回の標準改定に大きく貢献されました.

東京国際大学 橋本 惠二 氏

橋本氏は,2006年からSC 7/WG 7小委員会(ライフサイクル管理)委員として活躍され,2008年5月からISO/IEC 29148(要求工学プロジェクト)のプロジェクトエディタを引き受け 以降同標準の国際標準化(2011年発行予定)に貢献されてきました.また,ユーザを含め産業界からの知見を集め同標準への日本提案反映に多大な貢献をされました.同標準は要求定義においてソフトウェアの機能要件だけでなく,品質要件や運用利用要件などビジネス上重要な観点の要求定義も作り込むプロセスを規定し,日本の実務者から大きな期待が寄せられています.

(株)日立製作所 三村 昌弘 氏

三村氏は,2003年から現在までSC 37専門委員会(バイオメトリクス)の委員,SC 37/WG 5小委員会(バイオメトリック技術の試験及び報告)の委員および幹事として,性能評価と報告方法の標準化において国内外で多大な貢献をされました.特に,バイオメトリック技術の試験及び報告方法の国際標準の原案となった標準報告(指紋認証システムの精度評価方法)を世界に先駆けて取りまとめ,更にバイオメトリック技術の新分野であるセキュリティ評価規格に関し,SC 27(IT Security techniques)およびSC 37(Biometrics)の境界領域で尽力されました.その結果,コエディタとしてISO/IEC 19792(Security techniques -- Security evaluation of biometrics)をまとめるなど,ニーズを先取りした規格提案に著しい貢献をされ,国際委員会での日本のプレゼンス向上に大きな功績を残されました.

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